『シンデレラ』といったら、まあ、だいたい 可憐な少女が継母や義姉たちにこき使われ、辛い日々を送っている。 そこへ、国の王子様の妃を選ぶ舞踏会の招待状がくる。 姉たちは出かけていくが、シンデレラは当然連れて行ってもらえない。 厨房で悲しんでいるシンデレラの前に、魔法使いのおばあさん登場。 魔法の杖を一振り。台所のカボチャを馬車に、ねずみを白馬に仕立ててくれる。 みすぼらしいシンデレラの服も、魔法で豪華なドレスに。そしてガラスの靴。 シンデレラは嬉々として舞踏会に、お城へ行く。 王子様はシンデレラに一目惚れ。2人は時間を忘れて踊る。 しかし魔法の効き目は「深夜12時の鐘の音が鳴りやむとき」まで。 その鐘の音に、我に返るシンデレラ、王子の手をふりほどいて駆け出す。 途中でガラスの靴の片方を落とす。 翌日、そのガラスの靴を頼りに、王子の臣下が国中の娘を訪ね歩いて彼女を探す。 義姉たちも靴を試すが、靴は小さくて入らない。 一方、シンデレラが靴を履いたら、もちろんぴったり。 そしてシンデレラは王子様と結婚して、幸せに。 ‥という話なんですが。 これをタツノコプロが作っています。 タツノコプロとは、 個人的には『未来警察ウラシマン』を制作した会社、なんですが‥ これだと分かりづらそうなので。 代表作は、“タイムボカンシリーズ”、『新造人間キャシャーン』『科学忍者隊ガッチャマン』といったところでしょうか。 SFイメージが強いです。 (『ハクション大魔王』『みなしごハッチ』『一発貫太くん』というセンもありますが) そのタツノコプロが 名作シリーズの第3弾として制作したのが『シンデレラ物語』です。 1996年4月から、全26話がNHK衛星第2放送において 毎週木曜日、午後6時より放送されていたそうです。 ‥観てないでしょうねぇ、ほとんどの人が。 私も観てないし、知りませんでした。 しかし、知られていないということは即、駄作であるということを意味するわけではありません。 とりわけこれは名作ですので、機会があれば、ぜひご覧下さい。 タツノコプロが、『シンデレラ』をどのように味付けして どうやって半年の放送を持たせたのか、 それだけでも興味が沸いてきませんか? えっ、そういう話にするわけ?! と、感心すること請け合いです。 『シンデレラ物語』では、 ・魔法の効果のはずなのに、ガラスの靴が消えなかったこと ・王子に見初められて、いきなり妃だなんて、そんなもんでシンデレラは本当に幸せになれたのか ‥などの疑問が、見事に解決されています。 ただし、この『シンデレラ物語』のストーリー上、仕方ないとはいえ 残念なところもありましたが‥。 それにしても、オープニングに出てくるピエロ面の怪人、 単なる“悪のイメージ”と思って忘れかけていたころに、あんな風に出してくるとは。 やはり、この作品は名作です。 |
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